3月22日、ベンガル湾に沿って北上し海岸の町プリに向かう。夜8時半の汽車なので、マドラスの日本領事館を訪ね新聞を読んだりしながら十分休養する。途中の乗り換えで午前零時から3時間、クルダロードという駅で待たねばならなかった。二等客用の待合室は汚く何か変な匂いがしたので、駅長と交渉して二階の一等待合室の外にある長椅子で寝かせて貰うことにした。ずっと汽車に乗っていたので脚がジンジンして眠れず、長い3時間を過ごす。33時間ぶりに汽車から下りた。
朝の5時半にプリに着いたのだ。政府が経営しているツーリストバンガローが開いていたので何とかそこにもぐりこむ。少し眠った後海岸を歩いてヒンズー寺を見に行く。案内所の話では仏教徒は寺に入れるとの事だったが、いざ門番と話してみるとやはりノーで、結局寺の周りのバザールを見るだけだったが、とかげの皮や蛇の皮など変な物を売っていたので面白くてつい買ってしまった。このヒンズー寺の周りにはブル―インド牛―が沢山いて、まさにインドの景色だった。
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